「大人のやさしいアートゼミ」には、1枚の作品を40分間で鑑賞する「さくっとアートゼミ」と、世界史とともに芸術運動を掘り下げる「じっくりアートゼミ」の2つのセッションがあります。
さくっとアートゼミについては、よくご質問をいただくことがありまして
・どんな絵を見るの?
・具体的にどんなことやってるの?
・アートの知識は皆無なんだけど・・・
たしかに気になりますよね。
絵画作品って、時代によってタイプもさまざまです。
そして「ぜんぜん知識がないのに何を聞かれるか不安…」。
そのお気持ちも、すごーくよく分かります。
実際のところ、アート鑑賞になじみがある人もない人もたくさん参加されています。
絵の知識は一切問わず、1枚の絵を前にして、集まったメンバーでおしゃべりをするような場。もう少し、具体的な進め方をご紹介しましょう。
方法は“対話型鑑賞”
アートゼミでは「対話型鑑賞」という方法で、作品鑑賞を進めています。
対話型鑑賞とは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発されたプログラム(VTC)をベースに発展した手法。1枚の絵を前に、見えたこと、発見したこと、印象や考えたことを、参加者同士で出し合い、意味付けをしていくようなやり方です。
それって楽しいの??
これ、めちゃくちゃ楽しいんです!!
それぞれの手持ちのカードをテーブルに並べていくように、みんなの意見を場に出してみる。すると驚くほど見えているもの、感じていることが違っています。まずこの視点の多様性にびっくり。
そして、鑑賞を進めていくと、最初に絵を見た時の印象がガラッと変わっていくんですね。
よくある風景の中に大きな喜びが見えてきたり、絵の中の人物に今の自分の状況が重なったり。鑑賞を通して絵との距離はもちろん、一緒に鑑賞する人との距離もぐっと近くなります。
どんな絵を鑑賞するの?
アートゼミでは主に、1800年代前半〜1900年代前半の作品を多く取り扱います。
理由は、鑑賞しやすい&話しやすいから!ルネッサンス時代などの宗教的な絵画は、宗教的な背景知識が必要ですが、上記の時代は現代社会を生きる私たちにも想像しやすいテーマが多いんです。親しみのあるテーマだからこそ、会話も弾みます!
これまでアートゼミで鑑賞した作品を、こちらでいくつかご紹介します。
▼ゴッホ「刈り入れをする人のいる麦畑」1889年
生き物のようにうねうねと動く麦。
そこにジェイソンのような鎌を持った人物が。
太陽や空の色もなんだか不思議、、、麦を何に見立てるか想像が膨らみます。
▼シーレ「死と乙女」1915年
抱き合う二人のいる場所は、ゴツゴツした岩場のよう。
女性の腕は細くたよりなげで、男性は病気のような顔色とローブ。
このふたりにとって、最後の抱擁なの?この先には何が待ってるの?
▼マグリット「光の帝国」1953-54年
気持ち良い青空と、夜の街並み。人が潜んでいるようなホテルは、窓が閉じられ、外界をシャットアウトするような不安な雰囲気も。
昼間と夜を一緒のキャンバスに描いた意味は?
さくっとアートゼミの流れ
最初に参加者同士で自己紹介をし、話がしやすい雰囲気を作ります。
そのあと、25~30分程度で、見えたものや感じたことを挙げながら1枚の絵を鑑賞します。
最後に感想として、鑑賞を通して気づいたこと、感じたことを一言ずつあげてもらいます。
とはいえ難しい場ではなくカジュアルな朝活です。興味があればお試し体験にお越しくださいね。どんな方でもお待ちしています!
次回のブログでは、参加者ビジネスパーソンが「アート鑑賞」のどんな意味を感じているか?についてご紹介できたらと思っています。
※お試し体験をご希望の方はこちらからお申込みいただけます。